満開の桜も北上し、鮮やかな若葉が眩しい季節となりました。
ブライダル音響の世界で学び、活躍する東泰之さん。
この道に進むきっかけは、ブライダルピアノ演奏の仕事を4年ほど続けていたこと。演奏だけでなく、ブライダル音響の打合せにも関わりたいという思いが芽生え、そこから音響という世界にのめり込んでいったそうです。幼い頃から音楽が大好きで、将来はミュージシャンになることを夢見ていました。
影響を受けたアーティストは、小室哲哉さんや小林武史さん、ゆず、詩人の谷川俊太郎さん、さらには漫画家の手塚治虫さんまで多岐にわたります。音楽だけでなく、創造することや表現することそのものに魅了されていたのですね。学びの姿勢についても、大きな影響を受けた言葉があると言います。
「ガンジーの『永遠に生きるかのように学べ』という言葉には共感しています。常に成長し続ける姿勢を大切にしてきました。」
音響の仕事に携わるようになって、印象的だった出来事についても語ってくれました。
「アーティストNIZIUの発音に驚いたことや、輝かしい未来へ踏み出す新郎新婦様の音楽感性に触れる機会が多かったこと。彼らの感受性やセンスにはハッとさせられることが多く、音楽家として勉強になる瞬間がたくさんあります。特に、若い世代が持つ独自のリズム感や表現力には目を見張るものがあり、私自身もインスピレーションを受けています。」
ご自身が研修中、印象に残った経験も。
「先輩方から教えられたことの意味が、すぐには理解できないことも多々ありました。しかし、半年ほど現場で経験を重ねるうちに、『こういう意味だったのか!』と腹落ちする瞬間があったんです。その知識を実践したとき、ゲストからも褒めていただけて、自信につながりました。」
ブライダル音響への誇りについても、印象的なエピソードがあります。
「『DJピアニストサウンドクリエイター』という一風変わった肩書きの名刺を配るときですね。受講前に『必ず食える1%の人になる方法/藤原和博さん』の本などを読み、『スライムパティシエ武器商人』のように複数のスキルを掛け合わせる時代になると知りそれを実現したいと考えていました。今、その夢が少しずつ形になり、周囲の仲間たちが応援してくれていることに感謝しています。」
一歩一歩着実にステップアップをされてきた東さん。音だけにとどまらず、ご自身の経験や興味がたくさんの引き出しになって、想像や表現のエッセンスになっているんですね。
これから音響を学びたい皆さんへメッセージをいただきました。
「音響でも音楽でもなく『ブライダル音響』というジャンルを学びたい、追求したいという姿勢が大切だと思います。年齢関係なく謙虚な気持ちで私自身取り組み、成長していきたいと思っています。」
東さんの言葉が音になって、羽がついて、空へ羽ばたくような、新しい音響の世界を垣間見た素敵なひと時でした。
ハピ子