映像と音のその先へ

2025年は2月2日が節分でした。節分とは、年に4回訪れる立春・立夏・立秋・立冬の前日を指す言葉だそうです。特に立春は1年の始まりの日として尊ばれたため、節分といえば春の節分を示すようになったようです。新しいことに気分を上げて踏み出すのにも良い時ですね。 

今年最初のブログは映像・音響部門の池上敬司さんです。

ウエディングの映像と音響を学びながら、日々現場での経験を積んでいます。最初は機材の扱いや編集技術を学ぶことに必死で、なかなか「映像を通じて何を伝えたいのか」など、考える余裕がありませんでした。

でも、現場を経験するうちに、「映像と音の向こう側にあるもの」に目を向けるようになりました。特に印象に残っているのは、ある結婚式のエンドロールを担当したときのこと。カメラを回しながら、新郎新婦やゲストの表情を追っていました。笑顔や涙、ふとした仕草。そのひとつひとつに「想い」が詰まっているのを感じました。そのとき「映像は単なる記録ではなく、感情を伝えるものなんだ」と実感したそうです。 

それからは、ただ綺麗な映像を撮るのではなく、そこに「心」を込めることを意識するようになりました。光の加減やカメラアングル、音の使い方一つで、同じシーンでも伝わり方が変わります。「見る人の心に響く映像を作るために、もっと感性を磨いていきたい。」と話します。 

池上さん、実は、人と話すのが苦手で、最初の頃は新郎新婦との打ち合わせや現場のやり取りにも緊張の連続。ある日、先輩から「お客様は敵ではないよ」と言われ、その言葉にハッとし、少しずつ相手の気持ちを考えながら会話ができるようになりました。今では、撮影中に自然な笑顔を引き出せたときが一番嬉しい瞬間だと言います。 

池上さんが映像制作の道を歩み始めて刺激を受けた映像アーティストのAUXOUTは、映像と音が一体となった独特の世界観が魅力。また、SUPER BEAVERの音楽にも大きな影響を受けたそう。彼らの歌詞はまっすぐ心に響き、「今を大切に生きよう」と思わせてくれます。「映像を通じて、そんな想いを伝えられたら最高ですよね。」 

これからも、技術を磨きながら、自分らしい映像を追求していく池上さん。人の心に残る作品を作れるように、一歩ずつ成長していきたいと早春の光を浴びて話してくれました。 

ハピ子

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